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揚げものの基本

からあげ、とんかつ、フライに天ぷら……。家で作れば揚げたてを食べられて、素材や油を選ぶことで、健康にも配慮できます。カラッと揚がったアツアツの揚げものは、最高のおいしさ。基本を確認し、トライしてみませんか。

鍋は?油の量は?

揚げものに使う鍋

・揚げもの用鍋の要件は、まず、油はねしにくい深さと安定感が第一。口は広いほうが作業しやすく、1度に数多く揚げられます。厚手なら保温性がよいので油の温度変化が少なくてすみ、上手に揚げられます。

・ベターホームで販売している鍋なら、揚げもの用鍋天ぷら鍋十得鍋などがおすすめ。フッ素樹脂加工フライパン深型も揚げものにご利用いただけますが、鍋より浅いので、火が入らないように注意しましょう。

油は3cm深さくらい

・家庭の揚げ鍋で揚げものをする場合、油の量は約3cm深さあればよいでしょう。油が少ないと材料が鍋底についてこげたり、衣がつぶれたり。3cmは材料が油の中で泳ぐくらいの必要最低量です。また、引火を防ぐため、油は鍋の高さの半分以下の量にしましょう。

揚げる温度はどのくらい?

材料の火通りと温度

材料の中心まで火が通ると同時に、色よく揚がるのが理想的な火加減です。火通りの悪い材料は時間がかかり、衣に色がつきやすいので、温度を低めにして時間をかけて火を通します(薄い葉ものはこげやすいので、低温で短時間で揚がります)。

約170℃を基本に

揚げ油の温度は「170℃前後」と覚えておくとよいでしょう。いもの天ぷらなど、中心に火が通るまでに時間がかかるものは10~20℃低め(低温)に、火通りがよいものや、中身には火が通っているコロッケなどは約10℃高め(高温)にします。

170℃のチェック方法は?

衣でみる170℃

・「170℃前後(中温)」の確認方法は、天ぷらなら衣を1滴落としてみます。「油の深さの途中まで沈んで浮き上がってくる」くらいです。底まで沈んでゆっくり浮かんでくるのは低温、すぐ浮かんで表面で散るのは高温です。

木製の箸でみる170℃

・湿らせた菜箸や割り箸(竹や木製)を油の中ほどに入れて、出る気泡の状態で温度をみます。全体から気泡がフワフワ出てくるのが「170℃前後」。箸先から少しなら低温、全体から勢いよく出るなら高温です。何度も試すと箸の湿り気がとび、気泡は出なくなります。

揚げ始めのポイントは?

材料は近くから入れる

・材料を入れるとき、こわいからと離れたところから放りこむと、油がはねてしまい、かえって危険です。なるべく表面近くから、中にすべりこませるように入れます。手やスプーンなども使って材料を入れます。

材料は表面積の約半分

・揚げもののいちばんのコツは「油を適温に保つ」こと。油は水よりも温度変化が急で、常に上下します。材料を入れすぎると油温が下がり、べたついた仕上がりになってしまいます。材料の量は油の表面積の1/3~半分までにします。

揚がり具合のみかたは?

揚げ始めのようす

・揚げるとは、材料(衣つきの場合は衣)に含まれる水が蒸発し、抜けたところに油が入りこむ交代現象。水分の蒸発=泡の出方で、揚がり具合がわかります。写真は揚げ始めの状態。材料は沈みぎみで、泡が材料の中から勢いよく湧き出します。

揚げ終盤のようす

・写真は八分どおり揚がってきているところ。材料は浮いてきていて、泡は材料の表面にまとわりついて出る感じ。音もチリチリと高い音がします。なお、泡がまったくなくなるまで揚げるのは揚げすぎで、パサパサになります。

カラリと仕上げるには?

揚がりぎわの確認

・最後に火を強め、表面の水分をとばしてカラリとさせます。揚げあがりは、箸でさわった感触でもわかります。衣や材料の表面がカラッと乾いた感じになり、持ってみると軽い感触になっています。

立てかけて油をきる

・揚げものをとり出したら、油がきれやすいように、網つきバットに立てかけて置きます。横に寝かせたり、重ねたりすると、余分な油がとどまってベタつくことに。また、時間がたてば水分がこもってきます。揚げたてのパリッとしたところをめしあがれ。

揚げ油の始末

油こし器でこして、再利用

・網じゃくしなどで揚げかすをすくい、温かいうちに油こし器でこします。冷めすぎるとねばりが出てこしにくくなります。こした油は、2~3回は揚げものに使えます。そのほか、いためものやいため揚げに使いましょう。ベターホームでは、揚げものの後の油をきれいにろ過できる活性炭フィルターつきの専用オイルポットと交換用の活性炭フィルターを販売しています。

・鍋に残った油は、不用な紙や布でふきとってから洗います。

・油は「色が悪くなる」「いやなにおいがする」「ねばりが出て、油ぎれが悪い」「煙が立ちやすくなる」「泡立ちやすくなる」などの状態になると酸化しておいしく揚げられないので、処分しましょう。

油の捨て方

・油を捨てるときは、牛乳パックに新聞紙などを入れ、油を入れて吸わせます(水も吸わせて自然発火を予防)。自治体の指示に従って捨てましょう。
・凝固剤で固めて捨てる方法もあります。鍋のコーティングなどにより向かない場合もあるので、説明書を確認してから使用しましょう。
・油を排水溝に流すと環境破壊の原因になるので、ぜったいにやめましょう。

揚げもの用の調理道具

揚げもの用鍋

コンパクトサイズで、2~3人の揚げものやお弁当づくりに便利。油はねしにくいつくりです。

<商品詳細>

  • 材質/鉄(表面にシリコン加工)
  • サイズ/直径20㎝、深さ7.5㎝、満水容量1.6ℓ(油の適量0.8ℓ)、厚さ1.6㎜
  • 重量/995g
  • 製造国/日本製

天ぷら鍋

底が厚く、具材を入れても温度が変化しにくいので揚げものがカラッと仕上がります。直径が23.5cmとゆとりがあるので、とんかつもきれいに揚がります。

<商品詳細>

  • 材質/鉄(透明シリコン樹脂塗装)、ハンドル:鉄(クロムメッキ)
  • サイズ/直径23.5cm、底面の直径18cm、深さ7cm、[満水容量]2.8ℓ(油の適量1.2ℓ)
  • 重量/1.81kg
  • 製造国/日本製

揚げバット/揚げ網

油を切ることで、カラッとおいしくなります。揚げものを重ねずおける、余裕のあるサイズがおすすめ。

揚げバットと揚げ網、別売りです。それぞれをお求めください。

<揚げバット 商品詳細>

  • 材質/18-8 ステンレス
  • サイズ/約20×26×4㎝
  • 重量/約280g
  • 製造国/日本製

<揚げ網 商品詳細>

  • 材質/18-8ステンレス
  • サイズ/18 × 24㎝
  • 製造国/日本製

オイルポット/オイルポット用活性炭フィルターカートリッジ

使用済みの油を注ぐと、専用の活性炭フィルターが油をきれいにろ過し、油が長持ちします。フィルターは約10~15回をめやすに交換してください。フィルターは3個入りと5個入りを別売りしています。

<オイルポット 商品詳細>
活性炭ろ過フィルターが1個ついています。

  • 材質/[本体・フタ・ろ過部]スチール(フッ素樹脂加工)、[ハンドル]フェノール樹脂(耐熱温度120℃)、[リング]66ナイロン(耐熱温度200℃)、[こし網]18-8ステンレス鋼、[活性炭フィルター]木質系活性炭、不織布(レーヨン)
  • サイズ/幅18.5×奥行15.5×高さ17.8cm、[こし網外径]14.2cm、(容量[ろ過部]0.8L[本体]0.9L
  • 製造国/日本製

<活性炭ろ過フィルターカートリッジ 商品詳細>
3個入りと5個入りがあります。

  • 材質/[活性炭フィルター]木質系活性炭、不織布(レーヨン)
  • サイズ/1個あたり:外径9×高さ3cm
  • 重さ/1個あたり:28g
  • 製造国/日本製

パスタ箸

パスタ専用に作られた箸ですが、ドラムスティックのような太さは、天ぷらの衣を粗く溶くのにぴったり。長さが33cmあるので、調理中も熱くなりにくいところもgood!

<商品詳細>

  • 材質/竹 ※無塗装仕上げ
  • 長さ/33cm
  • 製造国/日本製