料理教室から生まれた、丈夫で使いやすい調理器具やおいしくて体にいい食品を販売しています。

ぬか漬けQ&A

ほかほかごはんにも、お酒にも、最高のおともになるぬか漬け。発酵食品であり、少し残った野菜をおいしく食べきるための昔ながらの知恵でもあります。

ベターホームの通信販売では、届いたその日から漬けられる「熟成糠床」、ぬか床から手作り派の方にもおすすめの専用容器「ぬか漬け小町」を販売しています。

ぬか床は、手入れをすれば何年でも使えますが、経験が浅いと不安になることも多いもの。ぬか漬けビギナーのぬかる美ちゃんが皆を代表し、ベターホームのお料理教室の先生に疑問点を聞きました!
これからぬか漬けを始めたい方、お手入れの疑問がある方、トラブルが発生した時にお役立ていただき、充実のぬか漬けライフを送ってください。

もくじ

はじめる前に知りたい!【 基本のQ&A】

先生、ぬか床って、どこに置けばいいですか?

ぬか床の適温は、乳酸菌が増殖しやすい20~25度。室温で冷暗所が適していますが、夏場は30度を超える日が多く、常温で管理するのがむずかしいですね。そこで、冷蔵庫に入れるのがおすすめ! 冷蔵庫は適温に比べてずいぶん低い温度ですが、大丈夫。発酵がゆっくりになるので、漬かるまでの時間はかかりますが、お手入れの頻度も少なくてすみ、管理がしやすいです。
※【「熟成糠床」をお使いの方へ】 冷蔵庫に入れると、漬かるまで「熟成糠床」付属のリーフレット記載の漬け時間の2~3倍程度の時間がかかります。早く漬けたい時は野菜を切ってから漬けると、丸まま漬けるより早く漬かります。


   

ぬか床は、なぜ混ぜてお手入れするんですか

ぬか床には乳酸菌、酵母菌、酪酸菌が生息していて、そのバランスがよいとおいしいぬか漬けができるのですが、バランスが悪くなると、味が落ちたり、嫌なにおいがしてきます。乳酸菌と酪酸菌は酸素のないところで増殖しやすく、酵母菌は酸素に触れると増えやすいので、ぬか床を混ぜて、酸素に触れている表面と触れていない部分を定期的に入れ替えるようにすると、ぬか床の菌のバランスが保てます


室温に置いている場合は毎日1~2回、冷蔵庫に入れている場合は4~5日に1回で大丈夫です。野菜を漬けたり、出したりするついでに混ぜましょう。容器の底や、四隅まで、空気を入れ込むように混ぜます。ぐるぐるかき混ぜるのではなく、上下を返すイメージでしっかり混ぜましょう。最後にぬか床を押して空気を抜き、表面を平らにならして、容器のフチについたぬかをふき取り、ふたをします。


ぬか床は素手で混ぜるとおいしくなるというイメージがありますが、素手で混ぜなきゃダメですか?

素手で混ぜなくても大丈夫です。清潔なビニール手袋をして混ぜたり、道具を使って混ぜても。道具を使う場合は、ぬか床の上下を返すように混ぜやすいへらがおすすめ。菜箸では、ぐるぐるかき混ぜることしかできず、上下を返しにくいので向きません。


長く楽しむための【日常のお手入れQ&A】

ぬか床を使っているうちに、塩味が薄くなってきました。塩を足せばいいの?

塩分が低いと雑菌も繁殖しやすくなってしまいます。1kgのぬか床に対して、塩を小さじ1程度足してみてください。ぬか床をほんの少し口に含み、味見をしてベストな加減を覚えて調整するという方もいます。少し塩辛いかなという程度がよい塩分濃度です。


野菜をどんどん漬けていたら、表面に水分が出てきました。どうしたらいいですか

キッチンペーパーで吸い取りましょう
また、ベターホームで販売しているぬか床専用容器「ぬか漬け小町」には水取器がついていて、余分な水分がたまり、捨てることができて便利ですよ!


水っぽくなったぬか床は、菌のバランスがくずれ、雑菌が繁殖しやすくなります。市販の炒りぬかを足して、みそくらいの固さになるよう調整しましょう。野菜を漬けてみて塩味が足りないと感じたら、塩を少々加えてみてください。ぬかを多めに足す場合は、ぬか50gに対して塩約5g(小さじ1弱・ぬかの7~10%程度)を、ぬかと一緒に足すといいですね。足すぬかの量は、ぬか床の量の3分の1くらいまでにすると、ぬか床のおいしさが、ある程度保たれます。炒りぬかは、スーパーの乾物売り場などで販売されています。1kgくらいの袋で売られていることが多いので、残りは口をしっかり閉め、密封袋に入れて冷蔵庫で保存します。


うま味成分のある食材を漬けてみましょう。おすすめの食材は、昆布(1kgのぬか床に対して10cm)や、干ししいたけ(1kgのぬか床に対して1個)です。2~3日漬けてうま味をぬか床に移したら、とり出してぬか漬けとして食べる、細かく刻んで煮ものなどの料理に使うなど活用できます。乾物なので、ぬか床の水分を吸収するため、ぬか床がゆるくなった時の調整にも使えます。切干大根(ひとつかみ程度)もいいですね。ほか、しょうが(丸ごと1個)、赤唐辛子(2~3本)、にんにく(薄皮をむいて一片)、粉がらし・山椒の粉・レモンの皮・みかんの皮(いずれも少々。皮類は1週間ほどでとり出す)など、いろいろ試すのも楽しいです。最初は、うま味食材は1種類に絞って、様子をみるのがおすすめ。複数種類を同時に入れると、量の調整がむずかしいからです。


酸味が弱いのは、乳酸菌が少なくなっているかもしれません。乳酸菌は、ぬか床の塩分が高すぎたり温度が低いと増えにくいので、野菜をつけて塩分が低くなるのを待つ、ぬか床を冷蔵庫に入れている場合はしばらく常温におくと、環境が整います。また、ぬか床をかき混ぜすぎていると、乳酸菌が増えにくいことがあります。乳酸菌は酸素のないところで増殖しやすいので、3日くらい混ぜずに冷蔵庫に入れておくと、増えてきます。ただし、増えすぎるとぬか床の嫌なにおいのもとになる酪酸菌も同時に増えるので、様子をみながら調整しましょう。


今度は、酸っぱくなりすぎてしまいました。酸味をおさえる方法はありますか?

まずは野菜を漬ける時間を短くしてみてはどうでしょうか。さらに、ぬか床をよくかき混ぜると乳酸菌の発酵が抑えられ、酸味がおだやかになってきます。また、市販の炒りぬかと塩を加えると、乳酸菌の濃度が低くなり、酸味がおさまります。塩分が低いと乳酸菌の発酵がすすみやすく雑菌も増えやすいので、塩は加えてください。酸味をやわらげる食材を加える方法もあります。粉がらしを小さじ1程度加えたり、卵の殻(衛生のため、ゆで卵の殻の薄皮をむいたものがおすすめ)1個分を使い捨てのお茶パックなどに入れて加えてもよいでしょう。ゆで卵の殻は、しばらく入れておいても大丈夫です。


「熟成糠床」を買い求めて足すか、市販の炒りぬかと塩を混ぜたものを足します。

●新しく「熟成糠床」を足す場合は、残りは密封して冷凍保存がおすすめ。

●市販の炒りぬかを足す場合は、炒りぬか:塩=10:1の割合で足し(例:ぬか床50gに塩小さじ1程度)よく混ぜます。ぬか床が固ければ、水を少しずつ加え、みそくらいの固さにします。ぬか漬けの味が落ち着かない場合は、野菜を漬けて3日くらい混ぜずに冷蔵庫におき、乳酸菌が増えるのを待ちましょう。炒りぬかは、スーパーの乾物売り場などで販売されています。1kgくらいの袋で売られていることが多いので、残りは口をしっかり閉め、密封袋に入れて冷蔵庫で保存します。


1週間程度なら、下準備をしてから冷蔵庫のチルド室に保存すれば大丈夫。下準備は,漬けている野菜をとり出し、ぬか床の表面を押さえて空気を抜きます。容器の隅までまんべんなく抜きましょう。キッチンペーパーで容器の内側やフチについたぬかをきれいにふき取って、表面にぴったりラップをすれば、完了です。旅行、楽しんできてくださいね!再開する時は室温にしばらく出して、休んでいた菌が再び活発に活動できるようにします。


どうする!?【トラブル発生Q&A】

長く漬けて、塩味・酸味が強くなったものを古漬け(ふるづけ)といいます。
薄切りにして水の中で軽くもみ洗いし、塩抜きをして食べましょう。まだ塩辛いようなら、しばらく水に漬けておきます。刻んでお茶漬けに入れたり、チャーハンの具にしてもおいしくいただけます


ぬか床の原料に混ざっている胚芽や、粉砕米が、ぬか床の表面に見られることがありますが、問題ありません。また、チロシンなどの水に溶けにくいアミノ酸が結晶化して白い粒状に見えることがあります。こちらも問題ありません。ふわふわとした胞子が見える場合はカビなので、取り除きましょう。


しばらく混ぜずにいたら、ぬか床の表面に白い膜のようなものが浮いてきました。どうしたらいいですか?

この白い膜は「産膜酵母」といって、発酵とともに乳酸菌が増えている合図。ぬかが健康に育っている証拠です。有害ではないので、少量なら混ぜ込んでしまって問題ありません。厚く量が多いとにおいが気になることがあるので、その部分だけとり除いても。


しばらく忙しくしていて、1ヵ月くらい放置していたら……たいへん!!

カビがはえてしまいました!!先生、どうしましょう!!

落ち着いて! とり除くしかありません。表面から1~2cmほど多めにとり除き、捨てましょう。ぬか床内部に問題がなければ、ボールなどに移し、漬けていた野菜はとり除きます。容器はきれいに洗い、しっかり乾かしてから、ぬか床を戻します。3~4日間は野菜は漬けずに、毎日底から丁寧にかき混ぜましょう。
とり除いてもにおいや味に異常があるようなら、雑菌が繁殖している可能性があるので、使わない方が無難です。


基本的には、生ゴミと同じなので、燃えるゴミと区分される自治体がほとんどだと思います。新聞紙などに水分を吸わせて、二重の袋に入れて出すとよいと思います。できるなら捨てる前に天日干しをすると、水分が抜けて、環境にやさしいですね。

ところで、ぬかる美さんのぬか床、本当にダメかしら。ちょっと見せてください。

これなんですけど……

もう少しお手入れすれば、きっと大丈夫ですよ。

本当ですか!?じゃあ、がんばってお手入れしてみようかな!


熟成糠床(タッパーなし)

和歌山の漬物メーカーのぬか床。届いたその日からぬか漬けが始められます。容器を用意して、ぬか床を容器に移し、よく混ぜてから野菜を漬けてください。

<商品詳細>

  • 内容量/1kg※使い方メモ付き
  • 原材料/米ぬか(米(国産))、食塩、昆布、唐辛子、渋柿の皮、みかんの皮、きなこ(大豆を含む)、しょうが

熟成糠床(タッパーあり)

熟成糠床(タッパーなし)1袋(1kg)と、PP(ポリプロピレン)製の容器1個のセットです。容器には、糠床2kgまで入るので、たっぷり漬けたい方は熟成糠床(タッパーなし)を1袋追加で購入しても。

<商品詳細>

  • 内容量/1kg、タッパー(サイズ:約17.5×24×高さ9cm)※使い方メモ付き
  • 原材料/米ぬか(米(国産))、食塩、昆布、唐辛子、渋柿の皮、みかんの皮、きなこ(大豆を含む)、しょうが

ぬか漬け小町

老舗ホーローメーカー「野田琺瑯」製のぬか漬け専用容器です。冷蔵庫に入りやすい1kg用サイズ。水取器がついていて、水分コントロールに便利です。ぬか床はつきませんので、別売りの熟成糠床(タッパーなし)をご利用ください。説明書にいりぬかを使ってぬか床を手作りする方法も記載があります。

<商品詳細>

  • 材質/[本体]琺瑯用鋼板[蓋]EVA樹脂(耐熱温度:70℃~-30℃)[水取器]磁器
  • サイズ/[本体]W.255×D.160×H.70mm[水取器] W.58×D.43×H.37mm[容量]1.9L
  • 重量/[本体]約650g[水取器]50g